野村＞＞＞王、長嶋

清原和博氏が覚せい剤使用容疑で逮捕された。
その事に対する野村克也氏のコメントを読んで、
なるほどと思った。
「清原が1年目か2年目の時に、
俺は森（元西武監督）に言ったんだよ。
清原は野球に対する思想・哲学が何もない奴だ、
天性だけでやっている。
お前が悪い。
ちゃんと教育しろって。
野球の指導はコーチがやる。
監督の仕事で大事なのは人間教育、
社会教育ですよ」。
野村氏が人間教育、
社会教育の事まで考えている人とは知らなかった。
そこで野村氏の著書を読んでみた。
びっくりした。
失礼ながら、
こんなに多くの事を勉強されているとは知らなかった。
膨大な読書に裏付けされた野村氏の言葉には力がある。
さらに1980-1990年代のプロ野球を愛する自分にとっては、
個人名を使って具体例を提示してくれているため、
合点できるのだ。
野村監督のもとで、
なぜあの選手が一流になれたのか。
野村再生工場で、
なぜあの選手が復活出来たのか、
手に取るように分かった。
その鍵は「言葉」 にある。
今更ながらではあるが、
本書を読んで琴線に触れる言葉をたくさん頂いた。
「人間は人からの評価の中で生きている」、
「人の最大の罪は、
鈍感であることだ」、
「新到3年、
皓歯をみせず」、
「信は万物の基をなす」、
「人間的成長なくして、
野球技術の進歩なし」、
「言いづらい事を言うことで、
信頼関係が生まれる」、
「頭の片隅に何かひっかかる、
それが教育だ」などなど。
もし、
清原和博が野村監督のもとで野球をしていたら、
いや教育を受けていたら、
こんなことにはならなかったのではないだろうか。
野村克也は偉大です！