中小企業だって理論と実践の両輪で元気になれることを教えてくれた。

著者は、
ネジ頭の溝がつぶれたネジを外せる優れもの工具の開発者だ。
その工具は「ネジザウルス」と呼ばれている。

自ら編み出した「ＭＰＤＰ理論」を実践し、
年間１万丁も売れれば大ヒットとされるところ、
ネジザウルスは過去に例がないとされる200万丁を突破したという。
知財検定という国家試験を巧みに使って社員を教育。
その上で「中小企業は知財戦略で飛躍する」と豪語する。

何よりよいのは、
理論構築前の失敗例もちゃんと載っていることだ。
理論導入により業績が向上したのだから、
理論の正当性が窺える。

中小企業だって理論と実践の両輪で元気になれることの証左といえるのではないだろうか。
工具とは無関係な業界の中小企業経営者にもぜひ読んで頂きたい良書である。