人にやさしくなれる本

人間には様々な不幸な出来事がある。
愛する人を亡くすこと、
病の宣告を受けること、
暴力や犯罪の被害者になること、
目指したものが得られないこと等々。
そのような失意の底に沈んだ時、
人はどのように回復するのか、
どうすればその痛みを早く和らげることが出来るのか。
その仕組みを知れば自らのレジリエンス力を強くするだけでなく、
自分の周囲にいる悲嘆に暮れている人により上手に接してあげることが出来るようになるかもしれない。


失意の底にいる人は、
人との接点を持ちたくないというのが一般的であり、
周囲の人も腫れ物に触るように接しがちであるが、
本当はお互いに異なる接し方を求めているのではないかと思う一方、
それは人によって、
状況によっても異なるのではないかという気もする。
本書を読み進める内にそのようなことを考え、
レジリエンスのメカニズムを知ることは人にやさしくなれることだと考え至った。