親切丁寧なガイド本です

タイトルどおり日本酒に関するガイド本です。

中身は、
全編カラーで、
活字はそれほど多い訳でもなく、
写真もわかりやすく挿入されており読みやすくできてます。

日本酒の造り方から入る初心者向けの本と思いながらも、
他の類似本とは異なるアプローチもあり興味深く読めます。

この本が他の類似本と差別化されている点は
・「酒米の違い」「精米歩合の違い」「酒母の違い」「火入れの違い」等々、
造る過程の違いによる楽しみ方について銘柄を挙げて提案している点（酒そのものを楽しむ視点）
・刺身、
煮物、
和食、
濃い味付けのもの、
イタリアンといった普段の食卓に並びそうな食事に合う酒のニュアンスについて提案している点（酒の味覚から料理を選択するのではなく、
料理ありきで酒を選択する食中酒としての視点）
あたりかと思います。

他にも、
酒器の違いによる楽しみ方、
温度変化による楽しみ方など、
完全ガイド本というタイトルに相応しい内容が満載です。


全体を通して読んだ感想はザックリと「生産年、
産地、
熟成具合などによる違いといったものを感性で利きながら、
料理の引き立て役として、
また団らんの脇役として、
時に主役として、
世界的に確固たる地位のあるワイン。
そんなワインのように日本酒も嗜む時代が来ている」、
そんなことを感じさせられました。


ただ、
既に日本酒について十分な知識のある方は読むまでもない本ですし、
過去に出版された様々な文献を整理して再出版しただけと言えなくもないので星４つとさせてもらいます。