コピックを始める前に

復刻版だそうですが、
初めて手に取りました。

多数のお題に合わせて二人の作家さんが雑談しながらコピックで描いていくという方式ですが、
どちらの作家さんも相当の腕で、
共に雑談込みで楽しく学んでいます。


昨今コピックの技法書が数冊出ているようですが、
この本は作家さんお二人の元々の画力に加え、
本来の「コピックの使い方」を貫いているところが素晴らしいと思います。
元の発刊年月が古いから、
という見方もできるかも知れませんが、
コピックは「やたらぼかしたり重ねたり塗り込んだりしてCGばりに描き込んだ一枚絵を完成させる画材」だとは個人的には思えません。
本来はカンプのためのものですし（だからトナーを溶かさないアルコール性）、
絵柄も選ぶ上、
他画材との併用も難しく、
コストパフォーマンスも非常に悪いマーカーです。
この本の作例は、
「コピックで出来るイラストのベストな落とし所」であると思います。


コピックを買う前に、
自分の絵柄が向いているのか、
自分の描きたい絵が完結させられるのかどうか、
測る意味でもお勧めしますし、
お二人の絵を徹底的に勉強するよい機会でもあると思います。