科学的視点から見た「健康食品」の本質

本書では、
今年度から制度化された「機能性食品表示」制度やダイエタリーサプリメントの本質について、

科学的、
特にレギュラトリーサイエンスの視点から客観的に解説した良書。

やや専門的で理解しにくい部分もあるかもしれないが、
概念が理解できれば良いだろう。

ダイエタリーサプリメントや食品の機能性表示、
いわゆる「健康食品」がどういうものか、

国内外で実際にあった事例を挙げながら、
科学的・客観的に解説している。


終章では、
畝山氏から食品表示について２点が提言されている。

どのような提言かは実際に本書を読んで確認いただきたいが、

私なりの言葉で言い換えれば、
食品表示に必要なのは、

　・　基本的な栄養表示をしっかり示すこと、

　・　食品のベネフィットのみでなくハザードもデータペース化して公に活かしていく、

　・　そうした情報を生活の中で活かすためのリテラシー教育、

この３本柱ということになる。


本書が広く読まれることを期待したい。

特に、
行政組織の産業振興部門で、

ダイエタリーサプリメントや「機能性食品表示」制度を活用して
産品の産業育成を図ろうとする職員には、
必読・必携の１冊である。