対人面、そして対・自分。さまざまな生きづらさに速効性バツグンのスッキリする一冊。

ある日、
家から二番目に近いコンビニで、
『考えない練習』と、
この『苦しまない練習』、
２冊の文庫版が並べてディスプレイされているのを見つけ、
そのユニークでユーモラスな表紙のデザイン―実は大きめの帯が巻かれていて、
それを外すと、
著者の小池龍之介さんが姿を消してしまうのですが…―もあってか、
パラパラと読むうち興味がわいて来て、
その日は『考えない練習』だけを買って帰り、
少し時間をおいて『苦しまない練習』をポチッ、
としてみました。

で、
『考えない練習』が「じわじわ来る系」だとすると、
この、
ブッダの遺した言葉をひもときながら、
さまざまな生きづらさとどう向き合うかについて記された『苦しまない練習』には、
かなりの速効性があるように思えます。

なにしろ、
のっけから「もしネットやなんかに書きつけた自分の意見のことで、
誰かに何か言われたとしても、
世の中に自分と意見が合わない人がいるという、
それはごく当たり前のことなんだから、
そういうもんかと思って、
その状況をあえて受け入れてしまえばいい」（要旨）、
ですから。

さらには「もし、
無条件で付き合えるような人がまわりにいないのであれば、
友だちや恋人などいなくても良い。
」（文庫版P.38。
以下のページ数も、
すべて文庫版より）、

「結局のところ、
大事なことは相手の自我にヒビを入れて傷つけるようなことはしないということであり、
」（P.65）、

「少なくとも、
自分で選択できる生涯の友やパートナーには『愚かな人』は選ばないことです。
」（P.87）、