癒しの一冊

物語は、

主人公チャールズの住む現代と、

ひょんなことから存在を知ったサラという女性の生きた1700年代後半とを行きつ戻りつ、

圧倒的スピードで展開し、
目が離せない。


読者はあたかも二つのストーリーを同時に読み進んでいくことになるのだ。


サラの勇敢な行動、
強い意志の力、
大きな愛は、
読む者を惹き付けてやまない。


人生の目標を半ば失いかけていたチャールズもまた、
サラの人生にのめり込んでいく。


果たしてサラはどういう女性だったのか、

彼女の激しい人生とはどのようなものだったのか。


やがてチャールズの前に、
傷ついたことによって心を閉ざし続ける女性が現れる。

この二人はどこに向かうのか。


サラは、

チャールズに新たな心の変化をもたらしたように、

私の前にも煌々と燃え上がる松明のような勇気を差し出してくれた。


“The Ghost”は、
夢中で読み進んだ後に爽やかな読後感が残る、
癒しの一冊である。