大人が読んでも気付きが得られる良書

決して押しつけがましかったり、
正論で無難だがお堅いような内容ではない。

著者は心理学に造詣が深い方なのだろう、
読者・ひいては人全般への配慮や優しさがにじみ出ていると感じた。


自己啓発書・ビジネス書じみた人間関係のテクニック、
のようなことではなく、
その前提になるような、
本質・「心」に迫るような要素たち。
「人付き合いが得意」な人は自然に学んでいくのかもしれないが、
これは確かに学校では教えてくれないし、
こうして明文化されて教えてもらう機会がめったになかった。

子供向けということで、
マンガの体裁をとっているが、
とても親切でわかりやすい。
登場人物たちの人物像も分かりやすくよくできているし、
何だか読んでいてほっこりする。


人間関係について、
大人でも、
気づかないうちに自分の気持ちに嘘をついていたり、
苦手なまま放置されている事柄が誰しもあるのではないか。

私はこれを読んでそういうことにいくつも気づかされた。
大人が読んでも気づきを得られ、
しかもよくまとまった良書。