必要最低限の戦略と心意気を記す

【概要】
　本書は、
「戦略」と言う何かと難しい概念をなるべく簡潔かつ実用的に記したものになります。
かと言って内容が簡単過ぎることなく、
「本を数千冊読んだ」と豪語する著者の幅広い教養から、
経営学に限らず心理学やコミュニケーション論などを用いて「戦略が何故、
実用的なのか」をしっかり伝えてくれています。

　また、
本書はただの経営戦略に限らず組織戦略についても述べられており、
組織の在り方によって、
戦略主導なのか組織主導なのかを使い分けるという考え方は、
「実現性」を重視する実務家ならではの発想だと思いました。

　新版になって加えられた「戦略コンサルタントになる」は、
顧客から見たコンサルタントの価値や、
仮説思考の重要性、
また思考に頼り過ぎず現場に対する観察力が更に重要であるこを述べられており、
良いマインドセットが得られそうです。


【感想】
　本書の内容の多くは、
同じ著者の「幸せの経営学」に書かれていることと同じです。
こちらの書物は財務・会計学やマーケティングを含めて、
会社経営に必要な学問分野が一通り揃っています。
「幸せの経営学」はよくまとまっているので、
同じお金をだすならこちらを買ったほうが良いと思います。