Maiko’s Christmas in Paris
麻衣子はんは2000年になっても1983年の頃とちいとも変わらしまへん。
可愛らしいままどすなあ。


そら17歳の時のまだ垢抜けなくてあどけなくて若々しく弾けるような笑顔は、
枯れたように寂しげでアンニュイなものに変わってはいるけど、

17年後という年月を考えれば、
ちっとも変ってないと言っていい。
特に芸能界だと、
17歳の時を知っていた子と17年後に会ったら、
誰?ってなりそうだし。

それ考えたら、
麻衣子さんの変わらなさは、
全然変わってないと言っても言い過ぎではないと思う。


ふっくらした頬と冷めた視線、
美人ではないのに可愛らしくて、
何故か強烈に惹かれる独特の雰囲気。

やっぱり全然変わってないと思う。


2000年のパリでの撮影は正直言うとイマイチだと思う。
薄暗い雰囲気でホテルの一室でチャチャッと撮ったようなものがダラダラ続いて、

冗長で退屈に感じる。
悪い時の篠山紀信。
ここに魔法は一つもないと思う。
これだけなら、
被写体が麻衣子さんだというだけの理由で
星4つかなあと思うけど、
後半がとにかく素晴らしい。


なんでこんな色で撮るかなあ篠山紀信?と苛立たされるページが延々続くアンニュイでデカダンな2000年のパリの夜から何の違和感もなく
1983年の夜のバイエルン、
シャワールームにタイムスリップしてみせる構成には確かに魔法があった。

そこからはもう魔法の連続、
奇跡の瞬間の連続。
1983年のバイエルン、
バリ島、
ストックホルム、
川上麻衣子。
認めたくはないが篠山紀信も。

文句なし星5つ。


1983年と2000年、
何も変わらぬ川上麻衣子。
1983年の余計なことはしない篠山紀信と2000年の余計なことばっかの篠山紀信。

巨匠はともかく、
麻衣子はんは美しおますなあ。


麻衣子さんによるあとがきも気品のある美しい文章で、
これもめっちゃ好きやわあ。
MAIKO KAWAKAMI―川上麻衣子写真集

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