良い意味で裏切られました

　痛快爽快愉快欣快、
気持ちの明るくなる見て嬉しい映画ですね。


　諸外国で「奇跡の作戦」と呼ばれる、
昭和十八年七月のキスカ島撤退作戦が史実に基づいて描かれています。
海も空も強力なアメリカ軍によって完全に封鎖された状況下、
補給もほぼ絶たれ孤立してしまったキスカ島　5200名　将兵の救出は、
常識的に考えれば、
まず不可能でしょう。
救出に向かう艦隊が返り討ちにあって全滅の恐れが強く、
大本営でも「見殺し」已む無しの空気でした。
玉砕は時間の問題だったのです。
では、
一体どうやってどのような成り行きで、
この一見無謀とも思えた「無血撤退作戦」は立案・実行され、
成功することが出来たのでしょうか・・・

　強く印象に残っているのは退去の際　5200名　全員が正装の軍服姿であったこと、
そして上陸用舟艇から救出用大型艦船に移乗する時に、
身軽になるためでしょう各自が自分の小銃を躊躇なく海中へ　投　棄　していたことです。
正直驚きました。
おいおい、
話が違うじゃないか、
と。
日本軍は人命軽視の軍隊じゃなかったの？兵士は消耗品扱いされてたんじゃなかったの？陛下より与えられたんだから銃剣は命より大切にしてたんじゃないの？戦前暗黒史観、
日本軍悪玉論無能論に洗脳されている者には、
良い意味で裏切られたシーンでした。


　五十年前の公開当時、
エンドマークが映し出されると期せずして拍手が湧き起ったとの逸話が残されているそうです。
私も一人で鑑賞後思わず手を叩いてしまいました。
どうぞあっぱれな日本軍のスマートさ、
雄姿をご自分の眼で確かめてみて下さい。