素晴らしい一冊！

数々の素晴らしいウクレレ・ソロ曲集を出されているキヨシ小林氏による、
タブ譜付きスコア＆CD付きのボサノバ曲集。
今回も期待通りの素晴らしいものでした。

コードを主とした易しく、
でも凝ったアレンジが、
ちょっと敷居の高かったボサノバの世界を一気に身近にしてくれます。

一曲を見開き2ページで完結させているのでページをめくる煩わしさが無く、
また全体が一目で見渡せることで曲のイメージを持ちやすい。
かと言って2ページに無理矢理詰め込んでいる感じは無く、
譜面は大きめで見やすい。
こういうことも含めて非常に優れたアレンジであり、
ソロ曲集だと思います。

簡単ではありますが、
ボサノバ奏法が解説で押さえられているのも大事です。
ハワイアンからウクレレに入った場合は、
コードはストロークで弾くとかメロディーは親指か人差し指で弾くって思い込んでいたりするので、
この部分は意外と穴になりがち。

そしてこれまでのウクレレ・ボサノバ・スコアにあまり見られなかったのが、
ミュートをきちんと譜面に入れているところ。
これでボサノバ奏法でコードを弾いていてもメリハリが付いて、
ボサノバ特有の跳ねるようなリズムを感じることが出来るのです。

ボサノバの優しいメロディーは、
小さな楽器ウクレレにとても良く合います。
ウクレレが持つそんな魅力を引き出してくれた素敵な一冊と言えるでしょう。