「日本人のお役目」は、小さな“気づき”から始まる!

ユニークなタイトルが気になっていましたが、
読了し合点がいきました。

著者自身も「はじめに」で“これまでの著書とは色合いが異なりますが、

私自身が本当に訴えたいことをまとめたい”と記されています。

私にとって既知の事柄、
未知の事柄を問わず、
実に分かりやすく説明されています。

日本古来の思想・文化こそが世界平和に貢献できるという提言は、

矢作氏が仕事柄「命の尊さ」を肌で感じていらっしゃるだけに説得力があります。


本書は「医師である前に日本人である」という力強い表明からはじまり、

日本の文化が如何なるものかを多くの事例を揚げながら具体的に説明されています。

連載コラムのような読みやすさも特徴でしょう。

構成は４章・４５項目からなりますが、
必ずしも初めから通読する必要はなく、

各項の最後に１ページで大書されたメッセージ（「日本人のお役目」）から
気になるものを探し、
その本文を読むことでも十分理解していけます。


示唆に富んだ提言が多いのですが、
第四章で提起されている
「ディバイン・ジャパン（神性なる日本）」という命名で日本の良さをＰＲすべし
との発案には大いに賛同。

本書を通読して感じるのは日本人が「日本を知らずしてどうする」という事実。

教育勅語の見直し、
自虐史観の払拭はもとより、
風呂敷、
折り紙、
着物などなど、

戦後70年を迎えた私たち「日本人のお役目」は、
小さな“気づき”から始まるはず。

著者の説く「魂の教育」と「歴史の教育」こそ、
日本の喫緊の課題であることは間違いない。