試行錯誤の達人

読みやすくて、
中身が濃い本。

モチベーションの上げ方や人間関係の問題から、

時間の使い方、
コンディションの整え方まで、

「逸材」らしい楽しい方法論が詰まっている。

それぞれの項目の最後に付いている、
まとめの一言コメントからは、

逆風の中で奮闘しつづけてきた著者ならではの深さを感じる。


☆「誰にも期待されない時間」は無駄ではない。

☆失敗は「前フリ」と考えてみる。

☆「自分より頑張っている人」に注目する。

☆孤独を経験している人間には伸びシロがある。

☆やりたいことは水面下で進めておく。

☆意志を「無意識の力」でサポートする。


「僕には特筆すべき能力はないが、
だからこそ」というスタンスで、

コツコツ、
ねばり強く試行錯誤をつづけた結果が、
今の逸材なのだと思った。

錚々たる顔ぶれがしのぎを削っている現在の新日本プロレスで、

棚橋弘至が「不動のエース」と呼ばれつづける理由は、

この試行錯誤しつづける力にあるのだなと思わずにいられない。

努力したからといって上手くいくとは限らないが、

だからこそ頑張ってみる価値がある、
と気づかされる本だった。