自分の絵作りにどこまで役立てることができるだろうか？

　とても良い本だとは思います。
絵に関する基本的事項に軽く触れた後、
ケースに応じて、
どのように絵を作っていけばよいのか、
絵作りの秘訣が解説してあります。

　しかし、
私の力量では、
この書籍を読んでも、
今ひとつうまく活かせないような気がします。
それはなぜかというと、
その絵にたどり着くまでの試行錯誤が書かれていないからです。
結果として、
導き出された答えとしての絵だけが示されているため、
そこにたどり着くまでの過程がわからないのです。
このような書籍の場合、
この過程が大事ではないのかと思うのです。
結果としての絵にたどり着くために、
どのように考え、
案をだし、
絵を修正、
または、
一から描き直しながら、
進めていったのかが…。

　この書籍の序文にもありますが、
ビジュアルストーリーテリングの「修士過程」で学ぶようなもので、
本当の意味でこの書籍を活かすにはそれなりの力量が必要なのかもしれません。

　それでも、
絵を簡略化してとらえた構図、
ポジとネガの組み合わせ、
視線の誘導を示してもらえるだけでも、
勉強にはなるので、
十分購入する価値はあります。