アフロポップの密林へ

フェラ・クティやサリフ・ケイタなどのビッグネームを始め、
アフロポップに影響を受けたブラーのデーモンのプロジェクトやトーキング・ヘッズ、
ヴァンパイア・ウィークエンドなどのロックまで手際良く紹介している。

過度にマニアックにならず、
あくまで欧米のポップス、
ロックファンからの視点よりで編集されている事には批判も出るかもしれないが、
ビギナーにも取っ付き易い内容となっており各氏によるコラムも充実。
特にギターの使い方を軸にアフロポップを考察した高橋健太郎氏の文は秀逸。

広大なアフリカ大陸を地域別に分け、
選盤しているのも判りやすい。

欧州の苛烈な植民地政策がアフリカ文化に与えた影響から産み出された歴史や変遷にもきちんと目配りされている。

アフロポップの余りに深い密林への恰好のガイドだ。