江戸幕府は町方の賄機能に依存し、諸国から流れてきた日雇い稼業の独身男性の労働力に頼っていた
 読んでいる最中、
ずっと思い出していたのが山本周五郎『寝ぼけ署長』の《間違った事をすれば筒抜けだし-中略-そのまま生計の破綻となることが多いんだ》という長屋に暮らす庶民についての一節でした。
江戸時代であるとはいえ、
基本的に庶民の暮らしは貧しく、
一歩間違えば悲惨な運命が待ち構えている。
そんな世間の実相を描いたのがシリーズ日本近世史の4巻目。


 一六世紀から一七世紀前半には世界各地で城下町=城塞都市が一斉に出現するんだそうです。
ヨーロッパだけでなく欧州の植民地にも。
これは西欧起源の単一の世界が地上を覆い始めた時期。
武器の革命、
軍団編成や戦闘形態の激変などが要塞都市を生み出したのであろうか、
と(p.15-)。
でも、
この考証、
これ以上は進まないのがつまらない。
後は江戸の機能とそれを支える日雇いの独身男性の悲哀みたいな人情話口調になっていきます。


 市中からの訴えを記録した名主の記録「日記言上之控」によると、
こうした男たちは、
よくモノを取ってから逃げるんですよ。
そして、
その後は無宿になるんですが、
その末路は悲惨。
重罪人の子供は市中の町に奴婢として与えられ雑用に使われていたんですが、
町から金一両を添えて大工の弟子として引き渡され、
職人にもなれた、
というんですね。
しかし、
南伝馬町の日記言上之控では、
こうした子が三ヶ月もしないうちに親方の家を逃げ出した例が記録されていて、
切ない…。
にしても、
江戸幕府は、
こうしたセーフティーネットもつくっていたんだな、
みたいなことも考えました。
品川宿の章では、
無宿人悪党狩で捕まった無宿人源次郎の供述内容が、
なんかブレッソンの『ラルジャン』の主人公みたいな転落ぶりで切なくなります。
日雇い稼ぎで暮らしながら、
後家と一緒に暮らすことになった源次郎ですが、
三十七歳の時に武士を打擲する事件をきっかけに所払いの刑を受けて無宿になります。
その後、
いったんは品川宿にもどりますが、
所帯を持っていた後家からは拒絶され、
故郷の尾張に戻っても母や兄弟たちから厄介者として絶縁を通告される、
みたいな。
都市――江戸に生きる〈シリーズ 日本近世史 4〉 (岩波新書)

その他の感想

座り心地抜群!
持ちやすいようです
統計学講義終了後に役に立つ本
会社の組織のも応用できる考え方
公園で無敵だそうです。
うぅ〜ん
リプレイス品なので現状回復にもってこい
Retina の方にはオススメ
コミック未収録作品が100本もあったとは!!
基本書の補充として
足の痛みがなくなりました。
本物はやはり違う
お気に入りのBMW!
デザインは非常に良いですが
滑りやすい。
筆者独特のユーモアが感じられる旅情溢れる作品でした
この枕って女性用?
THE KING OF ROCK!!
車内で簡単に安全
匂いが難点・・・
効果無し。
ガラス用には向かない
わかりやすいし、実行しやすい
数式こそないが、かなり歯ごたえあり
地元の書店には置いてない。
優しい??
絵柄は楽しいけれど、カレンダーとしての実用度は低いです。
わかりやすかったです
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