神的暴力と神話的暴力

暴力批判論の「批判」は純粋理性批判の「批判」である。
単に暴力に反対だと言っているのではない。
神的暴力とは法措定的暴力であり神話的暴力とは秩序維持的暴力である。
現代法学の流派には自然法学派と実定法学派があるが、
自然法学派は絶滅危惧種であり実定法学派は官僚法学派といってもよい。
自然法学派は目的は手段を正当化すると考え、
正しい目的実現のための暴力を肯定する。
実定法学派は正しい目的はすべて合法的な手段で達成でき、
暴力では正しい目的は達成できないとする。
つまり国家による暴力の独占である。