税務署員向けっぽい内容だが、それがかえって税理士や経営者にも大変役に立つ

一読して「これ、
税務大学校（税務職員の研修施設）の教科書じゃないのか？」って思ったほどに
税務調査がどういう流れで行われるか、
行われるべきであるのかについて徹底的に解説されている。

銀行調査について書かれた部分など、
税務署員以外には実践しようがないことの記述も多い。

しかし、
それゆえに会社等にやってきた税務署員が何を考えてどんなところを見ているのか等
が理解できて、
一般の人達にも大変参考になるのではないだろうか？

調査（事実認定）とは会計学・税法でおこなうものではない、
それらが登場するのは事実認定のあとからだ
という著者の主張は、
細かな税法解釈に重点を置いた調査本との違いを象徴的に示しています。


OB税理士の本は狭い範囲で見た自分の古い思い出話の部分等が多かったりと玉石混交なもの
だけれど、
この本は間違いなく「玉」、
アタリだと思います。
一読の価値あり。