もう、キースは「ジャズ・ピアニスト」ではなく、純粋な「ピアニスト」と呼んで良いでしょう。

　キース・ジャレットは、
既にバッハの作品など、
所謂クラシック作品も録音していますが、
ここで聴かれる２作品は、
現代音楽に近いピアノコンチェルトです。

１曲目の「バーバー」のコンチェルトは、
有名な「弦楽のためのアダージョ」には無い、
無調の音楽です。
無調と言っても、
ウェーベルンのようなアブストラクトな作品ではありません。
２曲目は、
３曲ある「バルトーク」のコンチェルトの中で、
一番耳触りのよい第３番をとりあげています。

　いずれ、
他の近・現代の作品も演奏してもらいたいと思える良い作品となっています。