プラモデル好きは必読

　プラモデルの制作技術を向上させるための指南本は数多くあれど、
日本におけるプラモデルの魅力、
歴史、
ジャンル、
事情、
トレンドについて言及した初めての本ではないかと思いました。


　マンガという体裁と雲竹雄三（うんちくゆうぞう）優子（ゆうこ）というキャラクターの語り部は全17話を楽しく読み進ませ、
さまざまな知識を与えてくれます。

テーマがプラモデルという、
相手を選び、
かつプラモデルに詳しいと自負する人ほど「そんなこと言われなくたって知っとるわい」と斜に構えられかねない情報（まさにうんちく）を、
絵の魅力と漫画としてのテンポ、
軽快なセリフ回しで見事に「そうそう」「なるほど」と頷かせる構成ではないかと思います。


　プラモデルをうまく作りたい人は正直他の本でいいかもです。

　プラモデルに興味があるけどあまり詳しくないや、
という人はぜひ一度読んでみるといいと思います。

　そしてプラモデルを好きな人、
詳しいと自負する人は必読の本でしょう。


　こういったアプローチの模型本が増えてくれたらもっともっとプラモデルって盛り上がるんじゃあないかなぁ。