とてもシンプルに、しかし正しくわかる

女子高校生の娘に”異次元って何”ときかれたパパ浪速阪教授が、
毎日10分最先端の素粒子とひも理論について説明するというストーリー。

物理の講義といっても娘に話す設定なので、
とてもわかりやすい。
章の合間にあるコラムでは中級者に向けて一歩進んだ説明もあり、
理解が深まる。


この本をより面白くしているのは、
物理の講義に並行して進む浪速阪教授の研究者の日常生活のストーリー。

研究者がどのような気持ちで研究をすすめているのか、
ライバルとの競争でのあせり、
そして発見をしたときの感動など、
が瑞々しく語られる。

ベールに包まれた研究者の生活の一端が感じられてとても面白い。


読んでみて、
こんな視点の本を待っていたと気づいた一冊でした。