初心者向けではないが、恐るべき中毒性がある

一話が公開されたばかりで恐縮だが、
少しだけ、
ニンジャスレイヤーに全く触れたことのない方向けに。


私も一話を観た時は「アイエエエ！？フラッシュナンデ！？」ってなりました。

だから全くニンジャスレイヤーを知らなかった人は「あ、
こんな感じなの？くだんね」って思ってしまったかもしれない。

ただ、
ニンジャスレイヤーはこのアニメだけ観て興味を失うには惜しい作品です。


ニンジャスレイヤーの魅力はその奇妙で独特な世界観だけではないです。

地の文の確かで豊かな文才と言語感覚、
敵味方を問わないキャラクターの魅力、
ニンジャを超越者として位置づけた揺るぎない設定。

笑えながらも、
優れたワクワクするサイバーパンク、
バトル物として素直に楽しい作品です。


このアニメ版は確かにニンジャスレイヤーのアトモスフィアを内包した作品であり、
ニンジャスレイヤーを知っている人間なら、
受け入れようと思えば楽しめる内容ではないかと思います。

ただ、
全く何も知らない人にニンジャスレイヤーの魅力を伝えるには忙しすぎるし、
表現が挑戦的すぎると思います。


だから、
ニンジャスレイヤーに興味のある人は、
まず余湖裕輝さんの漫画版ニンジャスレイヤーをおすすめします。

原作に忠実かつそれを超えるほどのクオリティであり、
たいへん読み易く面白い。

この漫画版を読んだ程度の前知識があると、
きっとアニメ版も違った角度で楽しめるのではないでしょうか。


まあ、
正直に言えばトリガーに期待していたのはこういう形のアニメではなかったです。

私は熱心なアニメファンでもあるので、
素直に原作のクレイジーさに負けない真正面からのクレイジーなクオリティの超作画を楽しみにしていました。

その点では無念さは残ります。


もっとも、
面白いのはこんなに非難さえ受けそうな（事実されている）内容であっても、
思った以上に原作の既読者には楽しまれているところです。

それはこのアニメが風変わりな表現を採っていても、
ニンジャスレイヤーのセンスを理解しているからであり、
ファンにその個性が愛されているからかと思います。