劇薬です。

どの子供にも「見栄えのする作品」をつくらせるための指導技法に特化した本です。

この本で紹介されているそうした技法は、

「算数の問題を解く方法を効率よく教えこむための技法」と同じで、

現行の学習指導要領に合致する部分が極めて少ないと思います。

「まともに学習指導要領解説を読んだことがあるのかと、
疑いたくなる」レベルです。


とはいえ、
紹介されている個々の技法や、
指導言の中には参考になるものもあります。

見栄えのしない作品よりは、
見栄えのする作品の方がやっぱりよいので、

ある程度図工に関心のある教員が、

やや割り切った上で、
ピンポイントでそうした指導技法を使うのはアリだと思います。

しかし図工に自信のない・どう指導したらよいのかわからない教員が
この本を読んで、
「よし、
この本みたいにやってみよう！」と思うのは非常に危険です。


大体、
「あの子も入賞！成功率99％」というフレーズがそもそもおかしい。

そんなことを表紙に掲げるような本が、
図工の指導にかかわる本として流通していることが信じがたい。

うさんくさいトンデモ本だなぁ、
時々役にたつこともかいてるけど…と思ってよむくらいがちょうどいいです。