環境村の掟の書

　環境村の掟の書です。
もし、
あなたが幸か不幸にして ISO14001 の任務を命じられたら、
まず聖書、
経典、
もとい本書を読んで理解し、
そして常に手元においておきましょう。
それで、
コンサルタントや監査員から理不尽と思える指摘を受けたら、
本書を出して「どこに書いてあるか教えてください。
」と教えを乞うのです。
そう、
ISO14001では、
規格こそが唯一絶対なのです。

　昔は、
紙ごみ電気、
すなわち紙のリサイクル、
ごみの減量、
省電力はいわば3種の神器であり、
これらが環境活動だと押し付けられました。
しかし、
紙ごみ電気は国や市町村、
電力村の掟があり、
これに従うだけで精一杯ではないですか？ 本書にもこれらの掟に従えと書いてありますが、
わざわざカネにならない仕事を追加せよとも、
絶対的なパフォーマンスが必要とも書いてありません。

　近年は「わが社の製品を売ることが、
最重要の環境改善である」と環境活動を本来業務と一体化することに理解が得られるようになりました。
合理性さえあれば、
環境側面特定など責任者の独断で決定して構わないのです。
ISO14001を業績アップの道具としてうまく使いましょう。
これが信徒として正しい姿です。

　なかなか信仰心が持てないあなたには、
森田 勝著　「くたばれ！ISO」も併せておすすめしておきます。
これは、
アンチテーゼなタイトルですが信仰心あふれる指南書のひとつです。


　他のレビュアーも指摘されていますが、
英語のほうが単語の使い方や文法がしっかりしています。
英語苦手でも意味は英語のほうが読み解けるかもしれません。
そのこともあり、
この著者は対訳で出版したのだと思います。
ただ、
これは日本語訳の欠陥を指摘していることにもなります。

　仏教ならサンスクリット語、
キリスト教ならヘブライ語など、
やはり原語で理解することこそ、
求道者の姿です。

　なお、
2015年ごろに本規格の改定が予定されています。