走り抜ける松井珠理奈

　「希望的リフレイン」のミュージック・ビデオ（MV）では、
AKB48歴代センター達がリレーして、
追いかける謎の黒服集団から、
センターマイクが入った鞄を守るべく逃げ続けるというコンセプトになっている。

　前田敦子が逃げていると、
その隣を松井珠理奈が走り抜けて鞄を受け取る。
この二人の交差は、
6年前の2008年、
キングレコードレーベルから初めてリリースした「大声ダイヤモンド」を連想させる。
そのMVで、
学園祭を抜け出した前田敦子は出会い頭に松井珠理奈と接触する。
その時から松井珠理奈は次期センター候補として重用されてきた。

　「運営推し」という誤解のため、
松井珠理奈にはアンチが多い。
しかし、
アンチが多いということ自体、
それだけ珠理奈のポテンシャルの高さを傍証している。

　2015年1月に開催された「AKB48リクエストアワー2015」で、
松井珠理奈をセンターに戴く「鈴懸の木の道・・・」がみごと一位に輝いた。
民意も珠理奈をセンターと認めた。

　この「希望的リフレイン」は渡辺麻友と宮脇咲良のダブルセンターである。
しかし、
そのフォーメーションを正面から見てほしい。
まさに真ん真ん中で輝いているのは、
二列目中央に位置する松井珠理奈その人だ。

　どうやらやっと民意と運営の意思が合致して、
機は熟したようである。
松井珠理奈センター待望論の勃興である。