現在に通じる考え方

　この本はオイルショックを起点に日本経済が高度成長から低成長へ移行した時期に書かれた本です。
成熟期に差し掛かった国、
企業が直面する課題をどの様に捉え、
考え対策するべきなのか、
について述べられている。
ただ単に手法的な内容ではなく考え方を中心に述べているので、
約30年経った今でも陳腐化することなく、
現在でも通じる所が多い。
特に第１章は全体の纏めであると同時に、
大前氏の見識の高さが伺え、
いつ書かれた物か知らなければつい最近の記述と勘違いしてしまうほどである。

　マッキンゼー東京事務所開設１０周年を記念したセミナーを元に作成されたものである。
若干手前味噌的な箇所も見受けられるが、
全体的に口述調で論旨も分かり易く読みやすい。