懐かしい雰囲気の、あたたかな入門書

写真と環境別のテキストで構成されたバードウオッチング入門書。

バードウオッチング専門誌「ＢＩＲＤＥＲ」のスペシャル版だけに
過不足なく情報が入り、
これから鳥を観はじめようかという人には
最適な入門書になっている。


初心者むけの本に、
これでもかと情報や写真が詰め込んであると
急に敷居が高くなってしまうが、
この本はあくまでも、
入口として
興味のきっかけをもてるよう、
ヒントを散りばめてあって好感が持てた。

ちょっと昭和の雰囲気が残っているのも心地よい。


ただ著者の一人、
神戸宇孝さんは美しい野鳥イラストを描くことでも
知られる方なので、
氏のイラストも楽しめると思って購入する方は
ちょっと拍子抜けするのでは？と思うほど、
イラストは皆無に近いことが
とても残念。
彼のイラストが入ればさらに内容が厚くなったかと思う。


とはいえ、
神戸さんが優れた本物のプロのバードウオッチャーだからこそ
これだけの内容あるテキストを書けるわけで、
今後の活躍がますます
楽しみ。
これからも若い世代の代表として頑張ってほしい。


またもう一人の著者は、
身近な自然と親しむ本を多くてがけた
故・浜口哲一さんの薫陶を受けた方とプロフィールにあり、
だからこそ
これだけの内容の本ができたのだと納得。


今季一番のバードウオッチング入門書に乾杯！