「曲学阿世の徒」による極めてまともなヨーロッパ精神史
終戦後、
貴族院議員としてソ連を含めた全面講和を主張し、
時の首相吉田茂が「曲学阿世の徒」と罵倒した元東大総長南原繁の処女作である。
そのあまりに現実感覚を欠いた政治的主張ともあいまって、
弟子の丸山真男とともに、
いわゆる進歩的文化人の元祖という程度の認識しかなかったが、
本書を読めばそれほど単純でない人と分かる。


プラトニズムから原子キリスト教、
中世カトリシズム、
宗教改革、
ドイツ観念論、
実証主義とマルクシズムを経てナチズムに至るヨーロッパ精神史を、
「国家と宗教」というテーマを軸に壮大なスケールで叙述する。
そのクライマックスは西田幾多郎の後継者にして批判者、
田辺元との対決である。
田辺は個と全体の矛盾相克を両者を相互否定的に媒介する絶対弁証法によって突破しようとしたが、
それが国家の絶対化に陥る危険性を南原は鋭く突いた。
田辺は南原の批判を容れて戦後『懺悔道としての哲学』を書く。


南原にとっては、
カトリックの可視的教会も、
ヘーゲル弁証法による現実的かつ理想的なるものとしての国家も、
実証主義とマルクシズムの超克として登場したナチズムの人種主義も、
また京都学派の無の哲学も、
全て政治の神学化もしくはその変奏曲であり、
プラトンの理想国家が抱えこんだ神話への先祖帰りである。
それらが精神史の中で繰り返し立ち現れる業と必然性を真摯に見つめながらも、
最終的にはこれを峻拒する。
彼が依拠するのはプロテスタンティズムでありカントである。
現実世界(この世)と神的秩序(神の国)は峻別され、
両者を媒介するのはあくまで内面の信仰であり、
彼岸に仰ぎ見る理念を置いて他にない。
国家と宗教――ヨーロッパ精神史の研究 (岩波文庫)

その他の感想

レビューを見て買いました!
買って良かった!最高!
要点が的確にまとめられている良書
娘が大好きなシリーズです
気にいったようです♪
本立て
非常に上質な写真用紙
個人的にはW-1の方が良い舌ブラシ
にせたまさん
軽いオイルフリー
ssd120gから乗り換え
どっと
衣装がポロポロ取れる
注文通り!
ローテクだが効果的☆
『最貧困女子』との重複が多い。
歴史の面白さをわからせてくれる素晴らしい本。
良い商品です!!!が・・・
劇場で観ましたが.
ライブ音源もあって満足
ギリギリ持ち運びできる重さ
別の買えばよかった
ハンドメイド雑貨屋さんに売ってそう
パッキンがしっかりしてるので安心。
ダイエットのノウハウはもうあるから・・・(それはそれで悲しい;;w
「超長期的な社会実験」なんてない
夜、バイクに乗る方へお勧めです。
not good
なおってよかった
戻る