アートや美についての便利な入門書だが、
あとがきにあるように”アートを通して、
脳や心に対する読者の関心を高めるのと同時に、
脳や心を通してアートの魅力を伝えることができれば、
という思いで本書”は書かれている。
アートや脳についての多種多様なトピックスが網羅されていて、
読者を飽きさせない。
その意味で、
著者の意図は達成されているといえる。
しかしながら、
本書の題名にある、
脳は美をどう感じているかについては、
明確な回答は提示されていないように思える。
ある絵画をみて、
脳のどの部分の活性が高まるといったことが説明されているが、
それだけで、
本書の題名にある疑問への回答にはならないだろう。
むしろ美というものが、
意味や解釈であることからして、
哲学的なモデリングが必要ではなかろうか。
たとえば、
分析哲学が、
意味がどこからくるのかを問題にするように、
哲学的手法をもってしなければ、
美の発生機構はは解明されないのではないか。
分析哲学については、
同じ筑摩新書の”分析哲学講義”(青山拓央)が参考になる。


また、
トピックスのひとつとして扱われている黄金比だが、
黄金比が、
人間の遺伝子に組み込まれているとか、
黄金比が絶対的な美を代表しているといった説には、
異論もあり、
かならずしも、
真ではない可能性を指摘しておこう。
そういう意味で、
本書は、
全体的に、
網羅的で有用であるが、
それぞれの記述が本当に正しいのかには多少の不安を覚える。
黄金比については、
”黄金比はすべてを美しくするか?”(マリオ・リヴィオ)(ハヤカワ・ノンフィクション)が、
黄金比に関する神話への疑義を表明している。
アートや美を考えるとっかかりとしては便利な本だが、
その内容については、
自分で他書にあたって、
その真偽を確認するしかなさそうだ。
脳は美をどう感じるか―アートの脳科学 (ちくま新書)

その他の感想

だめだった
元気がでます。
待っていました!野鳥写真家ならではのこの1冊
加州ファン以外には…
商品が合わない
またしても、限定生産です!迷うことなく、早めに買いましょう。
世界選手権へのワクワクがとまらない!
Travis Japanの表紙が嬉しい
サクッと発音の基礎をレビューするには丁度いいが・・
ほんわかしてて可愛い。(’∀`*)
色んな事が衝撃でした。
久住節は健在
アニメで見たので読みたくなった
初の短編集
楽に飛ばす!
商品以前の問題かと
「痴」の皮を被った「知」の人
よしよし!新しい要素が・・・!
戸外内線用に追加購入しました
おしゃれでした。
まずは、普段履きで慣らして
普通の不織布ですよ・・・
シンデレラ
社会の窓
薄手はらまき
大河ドラマ
営みのなかに歴史が見えた。素晴らしきミザンセーヌ! イメージの奔流…
物語がつまらない。わかりにくい。解説ページだけで十分
悪役を演じるローレンス・フィッシュバーンが見たくて
アジアの歌姫、カムバック。
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