無性に聴きたくなる

2014年のイギリス音楽シーンを振り返ると、
年間アルバムトップ10のうち実に9組が男性ソロ・男性グループという顔ぶれになり、
更にそのトップ3が Ed Sheeran, Sam Smith, George Ezra の男性ソロアーティストです。


年末年始の週間チャートのトップ争いもこの3人で繰り広げられ、
Sam Smith は登場33週目に1位に返り咲き、
2015年に入っても勢いは衰えていません。

USチャートのデータも加えると、
彼は2014年に UK, US それぞれの国でミリオンセラーを記録した唯一のアーティストとなりました。


2012年に Disclosure の Latch でフューチャーされ、
2013年には Naughty boy の La la la で UK1位を獲得。
その後 EP盤をリリースし、
2014年にフルアルバムデビューを果たします。

その直前に自らのセクシュアリティーを明かしたことについては、
「誰についての曲か知って欲しかったし、
CDを売るために黙っていた、
騙していたと言われたくなかった。
」と、
さばさばと語り「4才の時にカムアウトしてたよ。
母は3才の時には気づいてたし。
」と笑顔でインタビューに答える姿も堂々としています。


アメリカプロモーションの様子も最初の頃は緊張の表情だったのが、
最近では貫禄も漂う圧倒的なパフォーマンスを披露していて、
生歌の表現力や完成度も抜きん出ています。

’’Like i can’’のミュージックビデオでは恋人と共演し、
私生活も充実しているようです。


※現在このレビューが輸入盤にも反映されていますが、
以下の文章は日本盤の収録内容に対して記しています。


本作は昨年5月リリースのデビューアルバムのデラックス版にボーナストラックを追加した日本デビュー盤です。

ボーナストラックの内容はデビューEP盤、
店舗限定、
google play, iTunes版ボーナストラックなど計7曲となっていますが、
ボーナストラックが多すぎて作品のトータルのバランスが悪くなった印象があります。