大人になると見えなくなるものを思い出させてくれる小さな王様

　誰もが生まれた時が大人で，齢をとるにつれてだんだん子どもになっていくという世界からやって来た小さな王様と，しがないサラリーマンの不思議な同居生活。

　小さな王様は，気まぐれでわがまま。
まるで子どもみたい。
でも，そのシンプルな言葉が，妙に人生の核心を突いていて，現実社会に幻滅し，希望を見失ったサラリーマンの心に灯をともします。
子どもから大人への「成長」と引き換えに，僕らが見失ってしまう何かを，大人から子どもになっていく王様が思い出させてくれるのでしょうか。
とってもおかしくて，何故か妙に共感できる物語です。

　「いま、
大人が読むべき絵本」と柳田邦男氏が推薦するのも納得の一冊。
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