羽生選手の記事１７ページ

羽生選手の記事が読みたくて購入しました。

硬派なノンフィクションが何本も並ぶ中、
巻末17ページ。
ブライアン＝オーサーコーチ、
クリケットクラブを綿密に取材した野口美恵さんの記事です。
私には十分買うだけの価値がありました。

私が知りたかった「中国杯からNHK杯までの間に日本でわき起こった騒動を羽生選手自身がどう感じていたか」や、
「コーチと遠くカナダと日本に分かれて『孤独』な練習を強いられていながらなぜGPFであれほどの復活が可能だったのか」が書かれていたからです。
実際は羽生選手は『孤独』などではなかった。
周囲の動揺をよそにオーサーコーチと羽生選手の間の信頼関係は、
互いの距離など問題ではなくハガネのように揺るぎないものだったことが分かりました。
中国杯の事故の時一番近くにいたクラブメイトのナム選手がどのような状況だったのか知ることが出来たのも嬉しかったです。
報道のあり方、
ファンのあり方をも考えさせられる内容でした。


ただ、
本書は284ページにわたり、
他は著名な経済学者の功績をひもとくものや、
原発事故、
犯罪事件のルポなど社会派ノンフィクションが掲載されています。
羽生選手の記事も写真の類はありません。
また若干、
同じ著者の既出の記事と重なる内容もあります。
それらを踏まえた上で購入されることをお勧めします。