日本民族は数学天才民族

かのブラックショールズ式を完成させるのに絶対に必要だったのが伊藤清氏による「伊藤の定理」だったことは「マネー革命」にも書いてある通りである。
日本人は世界的に見ても数学に秀でた民族であることは、
みんなうすうす知っているが、
その源流は江戸時代に発展をみた「和算」にあったのである。
和算とは平たく言えば方程式に頼らないで解く数学（算数）の問題とでも言えようか。
その大半は方程式を使ってしまえば解けてしまうもんだいながら、
物事を具体化しつつ抽象的な思考を深化させて解くというところにその特徴がある。
「ゆとり教育」で日本の教育水準は下がる一方のような報道ぶりだが、
なーに二極化しているだけの話である。
分数の解けない「大学生」なるものが大量生産される一方、
本書に出てくる「旅人算」ほか「和差算」「植木算」「分配算」「倍数算」「通過算」「つるかめ算」「仕事算」「ニュートン算」は中学受験の必須項目で、
中学受験を目指す秀才小学生は小学校４年生辺りから、
これらの「和算」を解きまくるのである。
なんのことは無い。
日本伝統の「和算の秘伝」は「中学受験」を通して日本の優秀なる少年少女の頭脳に徹底的に叩き込まれ受け継がれているのである。
分数が出来ない「大学生」は大学生ではない。
江戸時代なら鼻をたらしながらへのへのもへじを書いていた「与太郎」の類なんであろう。
今の小学校の秀才君達が如何に難しい問題を楽々とこなしているかを知れば、
日本の将来について危惧することが如何に愚かなことか、
杞憂に過ぎないか分かるであろう。
馬鹿にばかり目を向けていると物事の判断を間違う。
物事はきちんと正確に観察しなければならないのである。
日本の未来はバラ色である。