米国の「弱 い 大 統 領」の残り２年間に日本が採るべき「安 全 保 障 政 策」.

本書の著者は「はじめに」において、
先の“中 間 選 挙”で「オ バ マ 政 権」を支える「民 主 党」が完敗した事情に触れながら、
「弱 い 大 統 領」の対外政策の「混 沌」を懸念する。
今後恐らくは“レ イ ム・ダ ッ ク”（26頁）化するであろう残り２年間の「オ バ マ 政 権」のアメリカについて、
本書はのコンセプトは、
「アメリカが内に籠り、
指導力を萎えさせた結果として、
世界を締め付けてきたアメリカという箍が、
緩んでしまった……“弱い”アメリカによって、
もたらされた……混乱した情況に乗じて、
中国や、
ロシア……『イスラム国（ＩＳＩＳ）』などが、
勢力を伸ばそうとしている」現状を分析的・批判的に論じつつ、
「日本はどうすればよいのだろうか」という、
もっぱら日本が「弱 い」アメリカへの依存から脱却して、
独自に採るべき「安 全 保 障 政 策」志向性を探るものと言って良いだろう。
本書が単なる決して“タ カ 派”な“政治論”ではなく、
これまでの「オ バ マ 政 権」の「内向き」（外交の消極化と中国傾斜）政策と、
アメリカの“上 下 院”の現状と向こう２年間の「オ バ マ 政 権」の“議 会 運 営”を類推すれば、
否応なしに導かれるべき課題である。
本書はこのページの上の「商品の説明」にもあるように、
「なぜ、
いたるところでお節介を焼くのか？」と言うアメリカの歴史を紐解きながら、
「混 沌」としてきた“中 東 イ ス ラ ム 世 界”の今後、
「中国は、
その座に取って代わることができるか？」と言うべき「東 ア ジ ア」の将来像、
「レイム・ダック」化の避けられない「衰えそうで衰えないアメリカの不思議」などを中心として、
残り２年間「弱 い 大 統 領」が務めるアメリカの近代史と外交、
そして世界及び日本独自の「安 全 保 障」問題を提起していく。


本書の構成・内容は、
同前「商品の説明」や「なか見！検索」に譲り、
以下では個人的に興味を惹いたトピックについて幾つか紹介する。
まず著者は、
ロシアの「ク リ ミ ア」（ウ ク ラ イ ナ）問題を概括しつつ、
「国 連」中心主義の日本の外交を批判する（39〜42頁）。
言うまでもなく、
「常 任 理 事 国」の「拒 否 権」の有る限り、
「国 連」がまともに機能しないことを諦観する。
右は「愚 か な 幻 想」であり、
「平 和