一人の大病も経験した団塊世代の心情吐露として読める

本書は、
フォークシンガーにして俳優にして物書きな著者のエッセイ集。


様々な顔を持つ著者ならではの交友や見識の披露もあり、
もはや坂本金八になっている部分もあるが、

いちばんに共感をもたらすのは　一人の60代男性として、
過去・現在そして未来の心構えを説いている部分と思えた。


たしかに説教臭いし、
当たり前といえば当たり前のことが書かれているが、

60過ぎて仕事も一線から退いたオッサンに何の当たり前でない生き方があるというのか？
自分の生き死にや家族と向き合っていくことを考えるとき、
本書はなかなかに悪くない一冊と思う。