偉大な教養人にして神経解剖学者、その人生を辿る
萬年甫先生が2011年暮に亡くなられ、
一度せめてご挨拶だけでもと思っていた私はこの世で永久に機会を失った。
ご令弟の徹先生にお話すると「もう年でしたから」と一言。
しかしご逝去の直前までご自宅で執筆に余念のない日々であった由である。
そして本書は、
ほぼ完成していた原稿を岩田誠先生がまとめられた、
神経解剖学の魅力を高らかに謳い上げる名著である。


本書は包括的な教科書ではない。
しかし、
神経系の発生から構造を解き明かす手法はきわめて明快であり、
解剖用語を機械的に暗記するだけでは決して得られない根本的な理解の基盤になろう。
したがってこの部分 (p.25-79)だけでも初学者には必読であるが、
しかし本書のもっとも重要な魅力は、
学問の楽しみと奥深さとを余す所なく伝えるエッセイであり対談である。


対談を冒頭に置いたのは、
著者の基本的な思想を予め読者に知らせる意義深い構成であるし、
一方終章の、
若き日の著者が復興途上の日本からヨーロッパに渡って著名な研究機関を歴訪する「付録」(50頁余ある)では、
随所に当時の日本との比較があって興味深い。
そして、
経済力では西欧諸国を凌駕した現代もなお、
学問が置かれる彼我の立場の隔たりは、
当時と大きくは変わっていないように私には思われる。
このほか「脳」という文字をめぐる考察および神経系研究の通史、
またご自身の研究私史にも一章が割かれている。


本書中何度も登場する「美しい」という言葉こそが学問の神髄であると私は思う。
一方、
現代の趨勢であるロッククライミングの如き研究手法に、
果たして研究者は「美」を感じているだろうか。
一番乗りで目標に達するには手がかり・足場の確保に全神経を集め、
最も効率的に難所を克服する才覚が求められる。
しかし速さ・正確さを競うあまり、
背後に広がる絶景を、
私たちは見逃していないか。
著者はその雄大な景観を研究の糧とした。
正に、
学者として羨むべき人生ではないか。
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頭のなかをのぞく 神経解剖学入門

その他の感想

素敵なスローライフ、お手本にしたいな!
ハードボイルド少年探偵!
きれいに納まった
災害用に
隙間無く取り付けられます
アームドアーマー・DE、背負えます
ちょっとこれはどうなのかなぁ・・・
焼ける底面が広いフライパンです。食材を一度にたくさん焼けます。
派手さが良いです。
Kindle for iPadで見ると・・・.
この価格なら十分
中古とは思えない美品
ここのが1番好き
よさそうだったけど、
歯磨き好きになりました
まさに初心者のための教科書でした。
付け心地◎
雪で擦れても剥がれないコーティングが出来ます。
「誰かが投げたボール」――今だからこそうったえる〈連帯〉への思い――
二重の蓋と大きさがいい。
世界最強のスマホかもしれません
通勤のさいに使ってます。
いいねー
サロンのオイルのように。
洗えるぬいぐるみを作るのに良い
ケーブルの補修用
あなたの家の庭にも森を
結構見やすいです。
写真は若干地味に見えるかもしれませんが、
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