婦人公論にマスコミの良心を見た

これまでの人生、
のん気にマスコミの報道を鵜呑みにしてきた。

マスコミ自身が「ネットの情報は全く信用出来ない」と断言し、
さも自分たち大手新聞や大手雑誌の報道こそが真実であるかのように自称していたのを、
愚かな私は「ネットは無責任だが、
大手メディアには報道機関としての良心があるはずだから」という根拠のない理由で鵜呑みにしてきた。

今回の、
百田尚樹の自称ノンフィクション「殉愛」を巡る騒動は、
いかに自分の考えが浅はかだったかを思い知らせてくれた。

「民主主義国家だから、
言論は自由になされている」なんて幻想だ。

百田尚樹の恫喝と脅迫に屈し、
また百田尚樹の「作家利権」目当てに、
週刊文春は手のひらを返して嘘の記事を垂れ流し、
週刊新潮も講談社の写真誌も百田尚樹の言いなりに世論を導き、
小学館は「触らぬ神に祟りなし」の卑怯な態度。

誰がどう読んでもどう見ても奇妙で珍妙で失笑もので疑惑だらけの「ノンフィクション」を誰も批判せず擁護する言論統制、
マスコミの罪深さに、
心底戦慄する。

そんな中、
勇気を持って当事者の告白を掲載した婦人公論編集部に敬意を表したい。
どんなに大きな圧力が外部から内部からかかったか、
想像に難くないが、
よく掲載を決断してくれた。
お疲れ様でした。