文句なしに面白い！

　この本は確かに世界的にベストセラーになるだけの価値はある。
死ぬほど面白い。
作中のマチルダのセリフではないが、
子供向けの本は大抵が面白くはあるがユーモアが無い。
その点、
この本は読む人を充分に笑わせてくれる。

　ロアルド・ダールは元々毒の効いたユーモアセンスの持ち主だが、
大人向けの小説だと毒々しすぎて少し嫌な感じがする。
しかし、
子供向けの作品になるとそれがいいように作用して、
その極端さがまた無邪気な笑いをさそう。
この作品に出てくる大人が一人を除いて全員子供を罵ってるのがいい。

　また、
文章も非常に読みやすい。
ポンポンとリズミカルに話が展開する。
これで英語を勉強したら人を罵るのが凄く上手くなりそうだ（笑）。
それでも英語に興味を持つきっかけにはとても良い本だと思う。

　ストーリー的にはそれほど目新しい展開もなく、
あらすじだけを聞くと平凡な話がここまで面白いのはひとえに作者の文章のなせる業だろう。
この本は是非原書で読む事をお勧めする。