ただのキャラ本ではない、色々な方にお薦めしたい作品

なめこ文学全集の２巻目。
１巻目同様「なめこ栽培キット」のキャラクターが登場人物です。

１篇の小説を各１５ページ程度、
全８篇を漫画にしています。

なので１巻目を読んでなくても支障はありません。


収録作品はこちら＜★は書き下ろし＞
■注文の多い料理店（宮沢賢治）
■山月記（中島敦）
★南総里見八犬伝　前編（滝沢馬琴）
■走れメロス（太宰治）・・・公式サイトで試読可能
■野菊の墓（伊藤左千夫）
★五重塔（幸田露伴）
■少女地獄　何んでも無い（夢野久作）
★蟹工船（小林多喜二）

「なめこ」好きの方には、
言うまでも無くイチオシの作品です。

なめこの配役、
表情など全てにおいて著者の「なめこ愛」を感じます。

とにかくかわいいなめこがいっぱい！！んふーっ！！！！
これだけで充分でしょう。


また一般の方、
特に小説を普段読まない方にもお薦めしたいです。

小説特有の堅苦しさを、
脱力感溢れる「なめこ」が巧くカバーしている様は正に掛け合わせの妙。

漫画なので、
難解な言い回しなどは登場人物の表情や仕草で理解できるようになっています。


元々どの篇も名作として語り継がれている作品ですから、
短くとも読み応えは充分です。

原作に興味が湧いた方のために、
各話末に読み方のコツも紹介されています。

子供に人気のある「なめこ」ですが、
大人でも充分に楽しめる内容です。


個人的には起承転結がわかりやすく、
第１巻よりも一層面白くなったと思います。

変に説明臭くならず、
各小説の良さと「なめこ」の可愛さを両立できているのは
著者のセンスなのか、
「なめこ愛」ゆえか。


第３巻も期待しています。