検定合格を目指すために必携の手引書！

　本書を購入して学習し、
一級を受験しましたが、
不合格でした。
問題は非公開なので、
本書のようなガイドブックは不可欠であり、
本書で出題傾向や出題分野、
問われている語彙・読解力を正確に把握することが学習の第一歩であるということです。
そういう意味で本書は検定合格を目指す人の唯一の情報源となる手引書です。
しかし、
本書を学習したからといって、
検定に合格できる力が身につくと考えることは大きな間違いです。
本書はあくまでのこのような水準の問題が出題されるという情報を得るための書物です。
ではどうすれば合格できるのかと言えば、
かなり豊富な語彙力（辞書一冊分程度）と、
現代用語の豊富な知識（現代用語の基礎知識一冊分程度）、
速く、
正確な読解力・判断力が要求されます。
語彙力は辞書一冊分の語彙力を身につけ、
現代用語の基礎知識一冊をマスターし、
新聞の社説や書評、
一冊の専門書や論文を正確に、
しかも素早く読みこなし、
その主旨を理解する力、
統計・資料・グラフなどからデータを数理的に読み取り、
理解する能力の訓練が必要です。
しかし、
仕事に忙殺されている多忙な社会人にとって、
このような広範な学習が可能であるとは思えません。
時間的余裕もないと思われます。
私自身は検定合格よりはむしろ一般社会人・読書人としての教養や文章読解力を磨くことを主眼としてこの勉強を生かすことが目的です。
そのくらい一級合格が難しいことを覚悟して取り組むことが必要であることを知ってもらいたく、
レビューを書きました。
しかし、
ベネッセ・朝日新聞がこのような検定を創設することによって、
社会人に求められる最高の学力（語彙力・読解力）の水準を示したことにはそれなりの意義があると思われます。
とくに、
読解問題は、
良書から問題文が出題されているので、
文章を読み、
主旨を読み取る作業は学習としてはとても面白いです。
ここに、
この検定の面白さがあると思います。
難関に挑みたい人に本書を薦めます。