逃げた後の人生のほうが長い

　「あの大ヒット漫画がついに実写映画化」

　このような宣伝をしているものは正直好きではない。


　自分が原作を読んでいる以内にかかわらず、
そのことが頭に残っているのでその手のものはそれほど面白く感じないことが少なくない。

　だから、
本作が公開しているときにも映画館にはいかず、
DVDになるまで待った。


　だけど、
正直その判断を後悔している。

　劇場で観るべき、
素晴らしい作品だった。


　一番印象に残っているのは、
中村獅童が演じた先生が言った言葉。


　「逃げたことよりも、
逃げた先で何に出会ったかが大切」

　この言葉には、
感じさせられるものが多かった。


　たぶん、
世の中に失敗をしたことがない、
選択を間違ったことがない、
一度も逃げたことがないという人はいない。


　自分も逃げたことが多い人間の一人だ。


　そして、
自分は結構過去のことをグズグズと考えてしまいがちだ。


　だけど、
この言葉からはこんなことを言われた気がする。


　「後悔することはいい、
だけど、
大事なのはその先。


　　当然のことだけど、
逃げた後の人生のほうが長い。


　　その長い今後の人生を、
失敗しまったことをどう生かしていくかを考えることのほうが　　必要なことだ」

　たくさんの人が観るべき作品だと思うので、
ぜひ多くの方に観てもらいたい。