まったく新しい切り口の消化管特集

こういう切り口の消化器特集や教科書をこれまで見たことがなく新鮮でした。
内容、
コメント共にしっかりしていて日常診療できちんと患者さんと向き合っている先生達が執筆してるんだろうなと感じました。
内容はかなり高度なところまで含まれています。

いくつか印象的だった点。

Red flagsは、
重要な症状をはっきりリストにしてあって、
その根拠と検証も十分です。
使えると思いました。

上腹部異常は、
治療法は今後変化もあるでしょうが、
こういう踏み込んだ問診と機能面を関連付けた解釈はこれまでなかった!
下痢は、
実は慢性の場合血液・腫瘍・ステロイド系の疾患で経験することが多くて感染症の除外が重要ですが、
なぜかこれまでこの辺きちんと触れている本がなかった。
その点、
ここでは免疫不全に絞ってあって事例中心の記載でしかも写真が多く、
すばらしい。

病理は、
レポート結果を見ていつも疑問に思ったり不明確だった結果の解釈の方法を中心にきちんと言及してありました。

腸閉塞は、
シングルとクローズのところ、
とても論理的でした。
同じ先生によるイレウス管の所も、
方針についての明確な言及があり、
印象的でした。

この特集は消化器系では自分にとっての一番です。
Hsopitalist、
次も楽しみにしています。