不完全燃焼の極み

椋木修三氏の著作はいろいろ読んできた。


著者の示す内容、
指摘事項、
工夫事例等は示唆に富み、

得るものが大変多く、
現在も再読、
再々読している。


しかし、
この本は非常に残念な内容と言わざるをえない。


過去の著書は、
ひとつの事例を例示したうえで、

「このケースでは・・・」「それが難しいときは・・・」
「それでもﾀﾞﾒなら思い切って・・・」等
読み手、
特に受験生の都合、
状況をたくさん推察し、

その中で出来うる勉強法を手法を変えて示唆してきた。

それゆえ、
引き込まれ、
また同意できる内容も
多かった。


しかし、
この本ではそうした「受験生の状況への
深読み」がほとんどなくない。


カンタンな事例を掲げ、
「マーカーを活用しましょう」
的な教授のみである。
本書の後半ではマーカーが
付箋に変わるが、
記載内容は同様だ。


なんだろう？大手文具メーカーの蛍光ペンが
邪魔になるくらいの箱に入ってタイアップ一体型で
販売されているが・・・。

筆者は納得したのだろうか、
この装丁や内容に。


筆者の受験生に対する心理の理解や勉強方法の
教授能力からすれば、
もっともっと良い著作が
出来るハズ。
大手企業との二人三脚は不要では
ありませんか？