山白朝子×山本タカト×名久井直子のコラボ

以前、
情熱大陸で見かけてから、
名久井直子さんの装丁にどっぷり。

金色の花布に、
挟み込もうとすると指にかかる3本の細い栞。

カバーを外すと、
和泉蝋庵(作中の人物)の記したらしい文字の羅列が。

見返しの色も美しいですし、
なにより、
表題に乗せられた金色にときめきました。


そして、
カバーはあの山本タカト。

繊細な美しい線が、
物語の一つ一つに関連するモチーフを描いています。

この2人のコラボというだけで、
購入を決めました。
(仕事柄、
こういうものに目がないのです；)

作者は乙一の別名義である山白朝子さん。

キャラクターが立っていて、
迷い癖のある和泉蝋庵と、
博打好きな耳彦の絶妙な掛け合いに、
思わず「ふふっ」となる場面も。

ジャンルはホラーなのでしょうが、
あくまでも『怪談』ではなく『奇譚』。

「こうなってくれるなよ」という展開に繋がるものや、
はっと気が付いて「うわああ…」となるもの。
伏線回収が見事です。

私のツボをついてくる作品ばかりでした。


不思議な話が好き、
装丁が気になる、
という方は買っても損はしないと思います。

是非シリーズ化して欲しい作品です。