震える感動を覚えました　〜　元教え子　より　〜

OTを目指すと思い至り、
養成校に入学してから早〜年、
今に至ります。

卒業後、
OTになることを棚上げし、
現在においては著者の辿ったと想像される理路を巡る旅の過程に在りました。


竹田青嗣氏や池田清彦氏、
西條剛央氏を足がかりとして有史来の哲学者諸氏、

認識論に関連する心理学者諸氏（フロイト・ユングなどの主観主義心理学、
認知主義心理学の学者諸氏）、

見田宗介氏・小室直樹氏など足がかりに社会学者諸氏、

はたまた、
仏教・禅・東洋哲学、
キリスト教神学に至る宗教学まで、

自身の人生経験の機微に照らしながら多くの先人との対話を通じて、

人間の原理に近づきたい一心で感じ考え続ける日々でした。
最高に充実した日々でした。


確かに淡い予感を以て飛び込みましたが、

まさか作業療法をきっかけに、
人間と社会についてここまで深く洞察することへと促されるとは、
当初は正直想像しませんでした。


人生における著者との出会いのインパクトは計り知れず、

著者の関連領域の底まで徹底的にさらって原理的に創られた理路の美しさ、

その前向きな革新性によって照らされる本質的な希望、

それら魅力に支えられ、
ここまでの探訪の道を導びかれたと、
心からの感謝を申し上げたい気持ちです。


さて、
、
本書は方法論の本ですが、

敢えて、
中でも、
個人的に最高にシビれ、

人生の中で最上の知性と感性の感動体験を与えてくれた
人間の原理について触れられた箇所について記させてもらいます。


「人間とは、
相互承認可能性に担保された契機・志向相関的に現象の構造化を行う主体である」

このシンプルな定式。


この一文の持つ意味の価値の重さを実感したのは、

人生の旅の過程で(竹田青嗣氏曰くの)何度かに及ぶ、

自己像と世界像の徹底的な破壊を自身が体験してきたからかも知れません。


味わったことのない究極の無重力状態の中に放り込まれ、

その不安・恐怖との境界の地平において、
決死の覚悟で目を開けた時、