落第点(リフレで日本は景気後退、責任とってよ先生)

僕は政治経済学部の学生だ。
卒業論文は「経済予想の難しさ」をテーマに書くことにしている。
そのために著名な識者による経済予想本をたくさん読み、
それが当たったのか外れたのかを検証 している。


僕は経済予想本のレビューを結果も出ていないうちから書くのは愚かな行為だと思っている。
発刊から１年、
２年経って結果が出てからレビューを書くのが適当であると考えるからだ。


13冊目は岩田規久男の「リフレは正しい アベノミクスで復活する日本経済」（2013年3月29日出版）だ。
重要なポイントは次のとおりだ。


・インフレ目標を導入して大胆に金融緩和をすれば、
デフレから脱却し景気はよくなる。

・マネタリーベースを拡大すれば、
予想インフレ率を高めることができる。

・デフレでは失業率が高くなり、
非正規雇用が増える。

・消費税は景気には悪影響だ。

・世界の中央銀行で日銀がいちばん非常識だ。
海外は日銀を批判している。


日銀が黒田体制に変わったばかりの著書で、
岩田氏の理論が机上の空論であることが明らかになった。


金融緩和してデフレから脱却したが、
景気は悪くなった。
非正規雇用は増えた。
マネタリーベースを拡大しても現実に貨幣の流通速度が上がらないのは、
学生の自分にもわかっている。


なぜこんな馬鹿げた理論を首相が採用したのか理解できない。
アベノミクスによってＧＤＰは２期連続でマイナス、
景気後退入りが事実なのに、
それでもアベノミクスをいまだに推している似非経済学者は国民生活を苦しめていることを謝罪してほしい。


おまけに、
消費税はインフレでもデフレでも景気に悪影響なのは当たり前だ。


文句なしの落第点だ。