脂の乗り切った全盛期のハードバップな王道ソロをお腹いっぱいどうぞ。

「クール・ストラッティン」と「クッカー」を足して引き算したような共演者たちの顔ぶれが嬉しい。

※名義は一応モブレイだが、
各人平等に同均等にソロ・パートがタップリ与えられている。


普段は朴訥でチョッピリ神経質なモブレーが…
ここでは精一杯背伸びをしてハードに吹き切ろうとする様が愛おしいのよ。


クラークの折り目正しく端正なピアノはレギュラー盤と比べて全く遜色ない。

例によって閃光ペットが美しいファーマーがこの作品に箔を付ける。


骨格を支えるチェンバースとフィリー・ジョーの黄金のリズム隊のRVGな音！
いかにも本物のジャズを聴いているという安心感を与える(これ重要)

影の主役？ペッパー・アダムスのバリトンは豪快で余裕シャクシャク。

これまた本物のジャズを聴いているという満足感を与える。


■ Hank Mobley / Poppin’
Art Farmer (tp) Hank Mobley (ts) Pepper Adams (bs) Sonny Clark (p) Paul Chambers (b) Philly Joe Jones (dr)
RVG Studio, Hackensack, NJ, October 20, 1957