時代・人物ごとの構成なのでちょこちょこ読みに向いてます。

もともとこういった「裏歴史物」というべき、
ちょっとゴシップ色の入った歴史本が大好きなので、
沢山持っています。
Kindleだとリアルの本棚を占領しないのでもっと買っても大丈夫ですね。

タイトル通り、
日本のいわゆる「夜」の歴史を時代・人物ごとに書いた本なのですが、
私は時代的に鎌倉時代あたりがツボでした。
源義経が建礼門院を落とそうと、
テクニックの限りを尽くしちゃうところなんて、
昔の言葉で書かれていても、
ストレートで赤面します。
こんな表現が昔からあったんですね。
題名も『壇ノ浦夜合戦記』なんて、
いかにもといった感じで、
昔も今も、
そういうジャンルは人気があるのね、
と妙に感心しました。

時代ごとに書いてあるので、
明治・大正・昭和が最後の六章めなんですけど、
ここの章は夜というよりそれに絡んだ事件を扱った感じでした。
小口末吉とか阿部定事件とか、
だんだん時代が殺伐としてきてるんでしょうか。
石川啄木の『ローマ字日記』もすごく意外でした。
啄木も男性だったんですね、
当たり前ですが。
教科書に載っている涼しい顔の裏で、
すごい妄想を爆発させていたのかしら?と思ってなんだか笑えてきます。